古典落語
里帰り
価格:¥550
殺したいほど憎らしい姑
【あらすじ】
嫁いだ娘のはる子が実家に帰ってきますが、元気がありません。姑となにかとうまくいかず、みそ汁一杯から文句をつけられると父親に愚痴ります。父親が嫁ぎ先に帰るように諭すと、娘は「帰って姑を刺し殺します!」と穏やかでありません。そんなに憎いならと、なんと父親が毒薬を持ち出してきます。「すぐに殺してしまっては疑われるだろうから、しばらくの間できるだけ姑をたてて、近所の評判がよくなったところでこの薬を使うように」と言って、殺人計画まで伝授。……その半年後、娘が久しぶりに実家にやってきました。
【聴きどころ】
嫁姑の関係は難しい。娘が父親に訴える内容はいかにも身近にありそうで、なかなかリアリティがあります。殺人を犯そうとする娘に父親が毒薬を渡すとはなんとも物騒ですが、そこには娘を不幸にしたくないという父親の思いが込められていたのでした。ミステリー短編小説を思わせるこの噺、吉窓師匠は可愛らしい新婚の娘と、優しく、時に厳しく見守る父親をあたたかい雰囲気で演じています。
【もうひと言】
故・春風亭柳昇の十八番だった新作。ミステリアスな雰囲気も後半で一変、どぎつい味わいもなく、爽やかな後味です。
[収録:2009年5月21日 あうるすぽっとT(東京・東池袋)]
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プロフィール
三遊亭吉窓
1957年、東京の赤羽で生まれる。埼玉県立越谷高校を卒業し、陸上自衛隊に入隊。2年で除隊し、六代目三遊亭圓窓に入門。前座名「窓次(そうじ)」を名乗る。83年、二つ目に昇進し、吉窓に改名。95年、真打ちに昇進。趣味は歌舞伎見物、卓球、ラグビー観戦。野球は西武ファン。かっぽれ、深川など20以上の寄席踊をよくする。安来節も絶品の評あり。毎年8月には、2代目古今亭志ん朝が復活させた浅草演芸ホールの夏の風物詩「住吉踊り」では番頭役を務める。仕込んだ噺は240席以上。出囃子は『おやおやかっぽれ』。
このアーティストの作品(全2件)
試聴 | タイトル | 出演者名 | 価格 |
---|---|---|---|
里帰り |
三遊亭吉窓 | ¥550 | |
ぞろぞろ |
三遊亭吉窓 | ¥550 |
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