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お話しPod&ラジオデイズ朗読賞2009受賞者決定
2009年12月25日
「お話しPod&ラジオデイズ朗読賞2009」
選考結果
お話しPod&ラジオデイズ朗読賞2009選考委員会
Ⅰ.応募と選考
今回は72編の作品が集まりました。ご応募くださった方々、ありがとうございました。
下記の審査基準に基づいて厳正に審査し、最優秀賞1名と優秀賞3名と特別賞1名を選びました。最優秀賞・優秀賞には賞状と賞金と副賞、特別賞には賞状と賞品とを、近日中にお送りいたします。
Ⅱ.入賞者
☆最優秀賞 1名(賞金5万円 副賞:オリンパス Linear PCM Recorder LS-10)
鈴木利男/№41物語「スケッチブックの中の微笑み」自作
☆優秀賞 3名( 賞金1万円 副賞:オリンパス Voice Trek G-20)
日下昭子/№2詩「大きな栗の木」谷川俊太郎・作
石川美波/№48物語「おりょうりのもり」舟崎靖子・作
美蘭(みらん)/№11物語「月夜とめがね」小川未明・作
☆特別賞 1名(賞品:オリンパスVoice Trek G-20)
小林大介・藤井直子/№17ドラマ「遙かなる甲子園!汗と涙ってか?」小林大介&藤井直子・作
Ⅲ.審査基準と講評
◎朗読の読みからお話しの表現へ
○朗読の出発点は文章を読むことです。ところが、読みすすめるにつれて読み手には欲が出てきます。文章を読み上げるだけではおもしろくなくなります。聴き手も同じことです。ただ声を聴いているわけではありません。作品の世界が目に浮かぶようなよみを期待します。
○朗読が発展すると「お話し」になります。読み手のことばと作品にふさわしい声の響きとが一体となって、作品の世界が表現されます。もう読んでいるという感じはありません。読み手の存在は消えてしまい、作品の世界が浮かびあがります。
○今回も次のような基準で受賞者の選考をしました。――生き生きした声で表現されたもの、作品にふさわしい声の響きのあるもの、登場人物の心情にリアリティーがあるもの、人間の真実を表現した作品となっているもの。
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No.41 鈴木利男「スケッチブックの中の微笑み」=「語り手」の口調がよく表現されている。人物の存在感がある。オリジナル作品の構成もよいい。今後も声による作品の表現をつづけてほしい。
No.2 日下昭子「大きな栗の木」=詩をよむという声の響きがいい。死んだ恋人に向かって訴える女の心情がよく表現されている。さらに細かい部分の表現を磨きあげてほしい。
No.48 石川美波「おりょうりのもり」=語り手と人物とが一体化している。間がいい。気持ちがゆったりとしてくる。人物のセリフに思いがこもっている。発音については今後の課題がある。
No.10 美蘭(みらん)「月夜とめがね」=正確で丁寧な朗読の代表として癖のないよみ方がいい。人物の表現もリアルである。ここからさらに発展させてお話しとしての魅力をつけてほしい。
特別賞のNo.17小林大介・藤井直子「遙かなる甲子園!汗と涙ってか?」=ドラマチックなよみの構成が斬新である。アナウンサーと解説者の対話にユーモアがある。野球中継がリアルすぎることと、作品にどう構成するかが今後の課題だ。
ほかに、№15藤井直子「鼻」は2007最優秀賞受賞者であるが、新たな「語り口」の作品をよみこなしている。初の応募ならば受賞まちがいないが、受賞者にはきびしくという原則から今回は見送りとなった。
これからも、お話しPod &ラジオデイズ朗読賞へのご支持とご支援を期待いたします。
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