古典落語
もぐら泥
価格:¥733
やっぱり悪事は割に合わない (落語随談付き)
【あらすじ】
昼間はおもらいのふりをして盗みに入る家のあたりをつけ、夜になると、その家の敷居の下を掘って手を入れ、内側の掛け金をはずす。こういう泥棒を「もぐら」といったそうですが、これはちょっと間抜けなもぐらの噺です。夜、ある家の亭主が月末の金勘定、あと2円足りない、どうしようと困っています。そこへ泥棒が土を掘って外から手をつっこみはじめましたが、掛け金に手が届かずこちらも困っています。亭主は土間の隅からにゅっと突っ込まれきた腕を見つけ、泥棒に気がつきます。剛胆な亭主は「こいつをふんじばって突き出せば、2円ぐらいの褒美になるだろう」と泥棒の腕をねじりあげ、縛っておいて寝てしまいます。泥棒は逃げることもできません。外に通りかかった酔っぱらいの男に手助けを頼みますが…
【聴きどころ】
喜多八師匠の得意とする噺。落語に登場する泥棒で成功する輩は見あたりませんが、この泥棒もかなりの情けなさ。いつもよりやや抑えた語り口ながら、窮地に立たされ、家の亭主に啖呵を切ったり懇願したりの泥棒の口調がいつもながらの喜多八節です。
【もうひと言】
上方ではこの噺を「おごろもち(もぐらのこと)盗人」といいます。現在では通用しにくい噺かもしれませんが、夜中に人の家に片腕だけ突っ込んで路上でもがいている泥棒の珍妙な格好を想像しながら聞いてみてください。
〔収録:2007年3月13日 東京・文鳥舎〕
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プロフィール
柳家喜多八
学習院大学卒業後、1977年に柳家小三治に入門、前座名は「小より」。81年に二つ目となり、「小八」に改名、93年に真打昇進、喜多八と改名した。滑稽話から大作まで自在自在に操り、小三治の懐刀とも評される実力派。とぼけた、愛すべき雰囲気が持ち味だが、侍の描写など気品にあふれると評判が高い。とにもかくにも将来を嘱望される逸材の一人である。モットーは「清く、けだるく、美しく」。趣味はサイクリングに墓参、宝塚とバリエーション豊か。
本名・林寛史、1949年、東京都生まれ。落語協会所属。
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このアーティストの作品(全30件)
試聴 | タイトル | 出演者名 | 価格 |
---|---|---|---|
ラブレター |
柳家喜多八 | ¥550 | |
盃の殿様 |
柳家喜多八 | ¥733 | |
鰻の幇間 |
柳家喜多八 | ¥733 | |
百川 |
柳家喜多八 | ¥733 | |
火事息子 |
柳家喜多八 | ¥733 |
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