新ガーコン

必聴！　ウェブ配信バージョン

【あらすじ】
明治の文明開化とともに、西洋の音楽が入ってきました。当時の作曲家滝廉太郎の名曲は今でも歌い継がれています。「荒城の月」「箱根八里」「花」……。日本は、日清・日露戦争で勝利し、ついに太平洋戦争に突入して、ラジオからはさかんに軍歌が流れてきます。「真珠湾攻撃の歌」「若鷲の歌」「米国東洋艦隊壊滅の歌」「空の新兵」……。勝っている間はメジャー音階で明るい歌が多く、大本営の発表前に流れるのも「軍艦マーチ」でした。しかし昭和18年頃になるとマイナー音階で暗い雰囲気に。大本営の発表も「軍艦マーチ」から「海ゆかば」に変わります。「同期の桜」「学徒出陣の歌」……。その頃には大学生も戦場に駆り出され、沢山の人々が亡くなくりました。そしてついに米軍の本土爆撃が始まります。そして原爆投下。昭和20年日本は敗戦。すると今度は軍歌を一切禁止され、アメリカからジャズが持ち込まれます。まさに180度の転換です

【聞きどころ】
川柳師匠といえば、言わずと知れた「ガーコン」。川柳師匠の歌声が高らかに……と思いきや、ウェブ配信なので、著作権を考慮して歌っていただくことができません。かわりに、いつもより太平洋戦争時の歴史的背景や銃後の様子をきめ細かに描いて、生きた昭和史を語ります。バカ息子の歌うジャズの場面はいつも通り。明るいテノールを聞かせてくれます。

【もうひとこと】
6代目三遊亭圓生直門にも関わらず、高座でギターを抱えてソンブレロをかぶって「マラゲーニャ」を歌って、人気者になった師匠ですから歌はお手のもの。「ガーコン」は最後の場面で母ちゃんが登場すると、「大ガーコン」とタイトルが変わるのだそうです。

［収録：2010年8月17日　内幸町ホール（東京）］

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