ロケット団の今年やりたいこと

脳内をシャッフルする笑いの快感

【あらすじ】
得意の四文字熟語のネタからはじまり、プロレスラーの知性について語ったかと思うと、次は大臣批判。さらに話題は便利グッズからエコロジーへと転じ、最後はＣＭについてひとくさり。あれよあれよという間に会話のテーマがどんどん変わっていき、聞いている者の脳みそを、これでもかこれでもかとばかりにかき混ぜながら爆笑の渦へと叩き込む、ロケット団お得意の一席です。

【聴きどころ】
ロケット団はとにかく「つかみ」の力の強いコンビです。普通の漫才師であれば会話を始めてからお客を笑わせるまでに１分かかるところを、ロケット団はそれの半分、もしくは４分の１の時間でやすやすとやり遂げてしまいます。そしてその笑いの質の高さ。これだけ大量のギャグを連発すると、中にはネタが割れてしまう（事前にオチが分かってしまう）ことが往々にしてあるものですが、ロケット団にはそういうことが一切ありません。たとえば冒頭の四文字熟語のギャグ。ロケット団の先回りをしてオチが言える人はおそらくいないでしょう。

【もうひと言】
ロケット団は2002年に落語協会に所属し、それ以来東京の寄席に頻繁に出演するようになりました。寄席のお客は必ずしもロケット団を目当てにやって来る人だとは限りません。そうしたお客を相手に研鑽を重ねたロケット団はここ数年で以前にも増した底力をつけてきたようです。

[収録：2008年6月30日　関交協・ハーモニックホール（東京・西新宿）]

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