新作落語

春宵値千金

価格：￥733

収録時間 :: 45:39
データ形式 :: MP3
データ容量 :: 41.8MB

提供元 :: 株式会社ラジオカフェ
リリース日 :: 08年5月2日
カテゴリ :: 新作落語

まるで映画を見ているような、新作人情噺の傑作（解説付き）

【あらすじ】
時は大正春の、尋常小学校６年生のみつるくんが今日も朝早くから納豆を売りに歩いていますと、ふと知り合った帝大生のお兄さん。コーヒーを飲ませてくれたり、望遠鏡で星を見せてくれたり、いろいろと親切にしてくれます。お兄さんは近くの西洋館に住む近衛様の御令嬢に恋をしているのでした。みつるくんはお兄さんのためにひと肌脱ごうと御令嬢にラブレターを届けに行くのですが…。

【聴きどころ】
小ゑん師はみつるくんの周りに多くの人物を登場させ、当時の風俗を彷彿させる語句を効果的に散りばめながら、少年の屈託なさや若い男女の淡い恋心を見事に表現してくれます。さらに、豆売り、玄米パン売り、羅宇屋などの様々な物売りたちの売り声や「カチューシャの唄」「ゴンドラの唄」の鳴り物が入るとあたりはたちまちレトロな大正空間へ。

【もうひと言】
二十数年前に創作したという本作品。大正デモクラシーの気運を背景に“自由恋愛”への庶民の憧れや高揚感などまでが伝わってくるようです。お得意の天文学の要素も詩的に盛り込まれ、まさに師の真骨頂ともいうべき作品でしょう。

[収録：2008年2月28日　お江戸日本橋亭（東京・三越前）]

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プロフィール

柳家小ゑん

落語家

武蔵工業大学中退後、1975年に柳家小さん（五代目）に入門、柳家みのるを名乗る。同年、みの助で前座、79年に二つ目となり、小ゑんに改名。85年に8人抜きで真打昇進を果たした。日本語の言葉とリズムの面白さに取り組み、とくに川柳や雑俳などの江戸言葉あそびを多くの人に伝えている。天文分野にも造詣が深く、「科学する落語家」の異名が自慢。なんと宇宙には、「小ゑん」にちなんで97年にスミソニアン天文台から『KOEN』と命名された小惑星があるというから本物だ。得意ネタは「ぐつぐつ」「銀河の恋の物語」「すて奥」「お血脈」。
本名・富田実、 1953年、東京都生まれ。落語協会所属。

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