古典落語

化物使い

価格：￥733

収録時間 :: 38:34
データ形式 :: MP3
データ容量 :: 35.3MB

提供元 :: 株式会社ラジオカフェ
リリース日 :: 08年3月21日
カテゴリ :: 古典落語

化け物に基本的人権はあるか？（落語随談付き）

【あらすじ】
本所に住む吉田のご隠居、人使いが荒くて奉公人が居着きません。仕事を斡旋する、口入れ屋で募集しても皆に敬遠されてしまいます。「給金ははずむ」と言われて、田舎から出てきたばかりの杢助が志願します。杢助が訪ねていくと、待ちかまえていたご隠居は、初日から薪割り、掃除、手紙の使い……と、噂以上の人使いの荒さでした。ところが杢助は強情なのか我慢強いのか、３年も我慢して奉公します。ところが、ご隠居から化け物が出る噂がある屋敷に引っ越すことにしたと聞かされた杢助は「化け物に喰い殺されては困るだ、おら暇もらうだよ！」とあっさり辞めてしまいます。引っ越しが済んだ晩、案の定、屋敷に一つ目小僧が現れます。しかしご隠居は怖がるどころかこれ幸いとばかりに一つ目小僧に家事を言いつけます。

【聴きどころ】
口うるさくて無茶なことをいう武家の隠居と、その横暴ぶりに呆れつつも世話を焼く田舎者杢助を圓太郎師匠が好演、辞めると決まった杢助の開き直りぶりが笑いを誘います。後半ではご隠居と化け物たちのやりとりを、ご隠居のセリフだけで表現しているのが聞きどころです。目を潤ませて甘える一つ目小僧やのっぺらぼうたちも可愛らしく描かれています。

【もうひと言】
大正になってからできた噺のようです。三代目桂三木助がご隠居をクールに演じて得意にしていました。圓太郎師匠は、実はご隠居は根はいい人間なのだと思わせる一面を描いて工夫しています。

[収録：2008年2月2日　コア石響（東京・四谷）]

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プロフィール

橘家円太郎（八代目）

落語家

1962年、福岡県出身。子供の頃から落語好きで、高校生のとき地元ラジオ局のコンテストで優勝。1982年、春風亭小朝に入門し、春風亭あさりを名乗る。87年、二ツ目昇進。97年に真打ち昇進し、八代目橘家円太郎を襲名。98年、芸術祭賞演芸部門新人賞。2003年花形演芸大賞受賞。舞台「榎本武揚」や映画「不法滞在」等にも出演。趣味はトライアスロン、自転車、カメラ、篠笛、犬の調教と多才。第一回東京マラソンも完走し、そのまま寄席の高座もつとめた。落語協会所属。出囃子は「円太郎囃子」。