古典落語
浮世床
価格:¥550
落とし噺の定番 (落語随談付き)
【あらすじ】
町内の若い者が髪結床に集まって、時間をつぶしています。「太閤記」を読んでいるという源公に声を出して読んでくれ、と頼むと「え、ひとつ、あねあねかわのかつかつせんのことなり……」と始まりました。「もういいよ、立て板に水どころか横板に餅だ」。退屈を持て余してみんなで騒いでいる中、ひとり寝入っている半公を起こしてみると、「ここんとこ、年増に責められてろくに寝てねぇんだよ」と聞き捨てならないことを言うではありませんか。まわりが色めき立って問いただすと、じつは芝居小屋で出会った女に気に入られ、料理屋の二階で飲んだあげくに横になると床に女が入ってきて、と惚気(のろけ)はじめます……。
【聴きどころ】
江戸時代の髪結床は、髷を結うなど手間もかかり、待ち時間も長くなります。お客の暇つぶしに将棋盤、碁盤や本などが置いてあり、床屋に用がなくても暇つぶしにくる者もいて、ちょっとした社交場になっていたということです。言葉を短く切って畳み込むような扇遊師匠の語り口が、ごろごろしているくせに威勢だけはいい江戸っ子の様子を彷彿とさせます。
【もうひと言】
もとは江戸で作られた噺ですがもっぱら上方で演じられていたのを、初代柳家小せんが改めて東京に持ち込んだということです。最後のオチが分かっていても楽しい、落とし噺の定番です。
〔収録:2007年6月8日 東京・Again〕
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プロフィール
入船亭扇遊
1972年に九代目入船亭扇橋に入門。前座名「扇ぽう」を名乗る。77年に二つ目昇進で「扇好」、85年に真打昇進で「扇遊」と改名した。淀みないしゃべりと明るく粋な芸風で、観客を江戸情緒の世界へと引き込む古典落語の名手である。表情豊かに艶っぽい女を見事に演じる。「携帯電話も持っていない古いタイプの人間」とは本人の談。得意ネタは「明鳥」「不動坊火焔」など。92年の「入船亭扇遊独演会」にて、文部省芸術祭賞を受賞。本名・岩田茂、1953年、静岡県生まれ。落語協会所属。
このアーティストの作品(全7件)
試聴 | タイトル | 出演者名 | 価格 |
---|---|---|---|
引越しの夢 |
入船亭扇遊 | ¥550 | |
道灌 |
入船亭扇遊 | ¥733 | |
尻餅 |
入船亭扇遊 | ¥550 | |
五人廻し |
入船亭扇遊 | ¥733 | |
試し酒 |
入船亭扇遊 | ¥733 |
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