講談・漫才

あの頃の夢

価格：￥733

収録時間 :: 24:47
データ形式 :: MP3
データ容量 :: 22.6MB

提供元 :: 株式会社ラジオカフェ
リリース日 :: 07年12月6日
カテゴリ :: 講談・漫才

宝くじの大当たりをフイにした、ある夫婦の未来。

【あらすじ】
富永さんが勤める乳業会社は、不景気でボーナスの支給なし。その代わりに、宝くじと牛乳を社員に配った。上司と一緒に訪れた居酒屋で、富永さんが宝くじの当たり番号を調べると、1等2億円に当選しているのに気づいてびっくり。慌てて帰って妻に報告すると、妻は有頂天になって、使い道まで細かく決めてしまった。翌日、夫の様子がおかしいのに気づいた妻は、夫が留守中に、宝くじをうっかり洗濯してボロボロにしてしまったことを知る…。

【聴きどころ】
「5000万円で郊外に家を買い、維持費に1千万円。子供の学費に2千万円。私が月に20万円使うとして、あと50年生きるから1億2千万。これでちょうど2億円」。妻が並べる2億円の使い道には現実味があり、切実です。話は一気に数十年後、老人となった夫婦の会話に。そこには、あっと驚くどんでん返しが待っています。奥行きの深いハッピーエンドが素敵な一席。

【もうひと言】
話の題材は現代的ですが、古い人情物とも比べられそうな新作講談。落語の「芝浜」にも似たテーマがちらりと顔を出します。乳業会社が牛乳を代物支給したことから、家にはさんざん牛乳が余っているという、細かいくすぐりで何度も笑わせる茜さん。そんな落語的な話法も存分に楽しめる講談です。なお、出囃子は、当日の共演者である上野茂都さんから捧げられた音曲「フェロモン」。

[収録：2007年10月26日　Live Cafe Again（東京・武蔵小山）]

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プロフィール

神田茜

講釈師

北海道帯広市出身。地元の高校時代からソケット作りに始まり旅館の仲居、バスの洗車など数々のアルバイトを経験。川久保玲に憧れて文化服飾学院に入学のため上京した後も、30種類以上のアルバイトに従事した。実家のテレビで偶然聴いた女性講談に魅せられ、1985年二代目神田山陽門下に入門。前座名・神田ふづきで修行を積み、95年に真打昇進。以降は古典講談の形にこだわらない新作講談の創作に意欲を燃やす。2002年、春風亭小朝門下として落語協会に入会。「人前で話すのは大の苦手」と、独得のボソボソとした語り口で等身大の女性の気持ちをせつなく面白く語り、講談界に新しいジャンルを築いた。本名、安田明美。趣味は妄想、日本舞踊、俳句、短歌、パステル画。2007年8月、小説デビュー作『フェロモン』を上梓。
2010年10月、小説「花園のサル」で『新潮エンターテインメント大賞』候補作に。

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