古典落語
らくだ
価格:¥367
骨太の「らくだ」登場!
【あらすじ】
「らくだ」と呼ばれている町内の嫌われ者がフグの毒に当たって死んでしまいました。死体を見つけたらくだの兄弟分、こいつはらくだに輪を掛けた厄介者ですが、弔いをしてやろうとしても金がありません。そこに運悪く屑屋が通りかかりました。わずかな金を置いて逃げるように去ろうとしますが、男に長屋で香典を集めるように頼んでこいと言いつけられてしまいます。屑屋がしぶっていると、男は屑屋の商売道具の鉄砲笊を取りあげてしまいます。町内ではらくだが死んだことを聞いて、みんな大喜び…。今度は「大家のところに酒や飯を持ってくるように頼んでこい。もし、大家がいやだのなんだのぬかしやがったら、『死骸のやり所に困っています。こちらに死骸を持ってくることのついでに、死人に“かんかんのう”を踊らしてご覧にいれるから』と、そう言ってこいっ!」と命令されます。ところが大家はそう伝えても驚きません。「あんな奴にとんでもねえことだ。踊らしてもらおうじゃねえか!」と啖呵を切ります。屑屋が男にそう報告すると、男はいやがる屑屋にらくだの死骸を背負わせ、ふたりは大家のところに向かいます。
【聴きどころ】
気弱な屑屋が、らくだの兄貴分や長屋の連中にどなられっぱなしでおどおどしていたのに、悪事の片棒を担いだところから少しずつ変わりはじめ、弔い酒を飲むうちに豹変していくさまが聞きどころ。また、最初から死体で登場する、落語でも珍しい登場人物「らくだ」の横暴ぶりが、皆の口から語られるという、映画のような趣向も面白いところです。登場人物がくせもの揃いで演者を選ぶ大ネタですが、龍玉師匠はクスグリはほとんどなしで、骨太の「らくだ」を見事に演じています。二ツ目五街道弥助時代の口演になります。
【もうひと言】
もとは上方話で、三代目小さんが東京に移したもの。“かんかんのう”は、江戸から明治にかけて流行した俗謡。もともとは中国の歌ですが、一種のナンセンスソングとして踊り(唐人踊り)と一緒に大変流行ったものだそうです。禁令まで出されました。
[収録:2008年7月5日 コア石響(東京・四谷)]
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プロフィール
蜃気楼龍玉(五街道弥助改め)
1972年生まれ、埼玉県秩父市出身。1997年に五街道雲助に入門。前座名は「五街道のぼり」。2000年、「金原亭駒七」として二ツ目に昇進。同年、岡本マキ賞受賞。2005年、五街道弥助に改名。2010年、「三代目・蜃気楼龍玉」を襲名し、真打昇進。端正な古典落語を演じ、高座に上がったたたずまいの美しさと口跡が良く骨太な芸が評価されてきた。師匠・雲助の薫陶を受け、圓朝の長編人情噺にも取り組むなど、真摯な姿勢で落語と格闘しつづけている。出囃子は三下り箱根八里。落語協会所属。本名は加藤暢彦。
このアーティストの作品(全4件)
試聴 | タイトル | 出演者名 | 価格 |
---|---|---|---|
ぞろぞろ |
蜃気楼龍玉(五… | ¥733 | |
子別れ |
蜃気楼龍玉(五… | ¥733 | |
らくだ |
蜃気楼龍玉(五… | ¥367 | |
夏泥 |
蜃気楼龍玉(五… | ¥550 |
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