古典落語
鰻の幇間
価格:¥733
たいこ持ちはヨイショし、説教する。
【あらすじ】
夏の暑い日です。特定の遊郭などに属していない、たいこ持ち(野だいこ)の一八も干上がりそうです。自分のおあしでお昼を食べるなんて、たいこ持ちの名折れですから、お昼をご馳走してくれるお客を見つけなければなりません。さて、やっと見つけた浴衣がけの旦那。顔に覚えはあるのですが名前が思い出せません。適当に調子を合わせながら、やって来たのは鰻屋。あんまり綺麗なお店ではありませんが、そこはそれ。お酒、お新香、鰻を誉めまくって、ヨイショして、旦那に取り入ろうと必死です。ところが、どうしたことか旦那が御手水から帰ってきません……。
【聞きどころ】
先代桂文楽を初めとして数々の名人が客を沸かせた超有名な噺。それだけに、噺家さんの工夫が求められる、厳しさがあります。明るくひたむきにヨイショしたのにもかかわらず、まんまと客に背負い投げを喰らって、憤懣やるかたなく、鰻屋の女中にくどくどと説教をする場面をこれでもかと強調することで、喜多八師匠はこの噺に新しい表情を与えています。
【もうひとこと】
師匠も冒頭で言うとおり「噺家の時知らず」。夏の落語の代名詞のような「鰻の幇間」を寒い時期に聴いたり、また逆に「時そば」のような冬の噺を夏に聴くのも、落語ならではのオツな趣向。これは、何と明治中期の実話をもとにしているそうです。
[収録;2009年11月17日 お江戸日本橋亭(東京・三越前)]
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プロフィール
柳家喜多八
学習院大学卒業後、1977年に柳家小三治に入門、前座名は「小より」。81年に二つ目となり、「小八」に改名、93年に真打昇進、喜多八と改名した。滑稽話から大作まで自在自在に操り、小三治の懐刀とも評される実力派。とぼけた、愛すべき雰囲気が持ち味だが、侍の描写など気品にあふれると評判が高い。とにもかくにも将来を嘱望される逸材の一人である。モットーは「清く、けだるく、美しく」。趣味はサイクリングに墓参、宝塚とバリエーション豊か。
本名・林寛史、1949年、東京都生まれ。落語協会所属。
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このアーティストの作品(全30件)
試聴 | タイトル | 出演者名 | 価格 |
---|---|---|---|
ラブレター |
柳家喜多八 | ¥550 | |
盃の殿様 |
柳家喜多八 | ¥733 | |
鰻の幇間 |
柳家喜多八 | ¥733 | |
百川 |
柳家喜多八 | ¥733 | |
火事息子 |
柳家喜多八 | ¥733 |
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