古典落語
百川
価格:¥733
江戸落語を代表する田舎者
【あらすじ】
田舎から山出しの百兵衛さんは日本橋浮世小路の百川という料理屋で奉公することになりました。お目見えの初日は店の様子を見ているだけで何もしなくてよいと言われていたのですが、たまたま羽織を着ていたため河岸の若い衆がいる部屋へ用を聞きに行かされてしまいます。ところが田舎言葉丸出しの百兵衛さんと江戸っ子弁を捲し立てる若い衆とでは話がなかなか通じません。若い衆は三味線の師匠を呼んできてくれと言ったのに,百兵衛さんは間違えて医者を座敷に呼んでしまい……。
【聴きどころ】
江戸落語にはよく田舎者が登場しますが、その田舎者の中でも飛び抜けているのが『百川』の主人公の百兵衛さんです。一見物怖じしているようで実は押しが強く、江戸っ子の啖呵に翻弄されながら最終的にはその江戸っ子弁を軽々と逆手に取ってしまう百兵衛さんには、江戸という都会に対するコンプレックスは微塵も存在しません。下手に演じるとただの間抜けにしか見えないこの百兵衛を喜多八師は愛すべきキャラクターにすることに成功しています。
【もうひと言】
この噺の舞台になった百川という料理屋は江戸時代の末頃実際にあった店で、この落語はその百川で本当に起きたことを元にしたとも、また百川が宣伝のために噺家に頼んで作ってもらったとも言われています。噺の中には出て来ませんが、ペリーが黒船を率いて日本にやって来た時、江戸幕府の役人がペリー一行を接待したのもこの百川でした。そんな由緒ある店が舞台となった一席です。
[収録:2009年5月7日 横浜にぎわい座(横浜市中区)]
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プロフィール
柳家喜多八
学習院大学卒業後、1977年に柳家小三治に入門、前座名は「小より」。81年に二つ目となり、「小八」に改名、93年に真打昇進、喜多八と改名した。滑稽話から大作まで自在自在に操り、小三治の懐刀とも評される実力派。とぼけた、愛すべき雰囲気が持ち味だが、侍の描写など気品にあふれると評判が高い。とにもかくにも将来を嘱望される逸材の一人である。モットーは「清く、けだるく、美しく」。趣味はサイクリングに墓参、宝塚とバリエーション豊か。
本名・林寛史、1949年、東京都生まれ。落語協会所属。
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このアーティストの作品(全30件)
試聴 | タイトル | 出演者名 | 価格 |
---|---|---|---|
ラブレター |
柳家喜多八 | ¥550 | |
盃の殿様 |
柳家喜多八 | ¥733 | |
鰻の幇間 |
柳家喜多八 | ¥733 | |
百川 |
柳家喜多八 | ¥733 | |
火事息子 |
柳家喜多八 | ¥733 |
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