「月刊 中島新聞」創刊号―安倍内閣のゆくえ―（全巻セット）

中島式 政治マトリックス

最近の大手メディアは、「わかりやすさ」と「単純化」の区別がつかなくなっています。複雑な問題を「ＹＥＳかＮＯか」「賛成か反対か」といった二分法に還元し、「スピード感」を演出することで拙速に答えを出そうとしています。

「月刊 中島新聞」では、「単純化」と「スピード感」に徹底的に抗いたいと思っています。
敵を見つけバッシングし、あっという間に忘れてしまう現代に、異なる視点を導入したいと思っています。
本当のわかりやすさとは何か？
今、じっくり考えてみなければならないテーマとは何か？
なかなか大手メディアが取り上げないテーマに切り込みながら、今最も話を聞いてみたいゲストをお呼びし、議論を深めます。

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創刊号の巻頭記事は「安倍内閣のゆくえ」です。
メディアでは、断片化された政策への是非ばかりが叫ばれていますが、その背後にある政治家の理念については、じっくり論じられることがありません。
今回は知っているつもりになっている政治家たちの立ち位置を確認しながら、今後の政治の行方を論じました。

その時にポイントになるのは、「リスクの個人化」／「リスクの社会化」という経済社会論的な軸と、「リベラル」／「父権主義」という価値観の軸です。
この二つの軸を交差させつつ、小泉、安倍、麻生、谷垣といった自民党の有力者、民主党内閣で首相を務めた、
鳩山、菅、野田、日本維新の会のメンバー、公明党、みんなの党などが、どのような理念を抱いているかを検証し、
今後の政治の見取り図を作ってみました。



自民党はこれからいかなる道を歩んでいくのか？　
昔の自民党と今の自民党は何が異なっているのか？
リベラルな保守はどこに行ったのか？
野党となった民主党のあり方は？
リベラル勢力はなぜ結集できないのか？
我々が注視しなければならない課題は山積しています。

また、国民の世論にも大きな問題があるように思えます。
バッと盛り上がって、パッと忘れてしまう「カーニバル化」した世論と決断主義的な「サプライズ政治」に傾斜する政治家の共犯関係について、じっくりと論じてみました。
　　　　※創刊号の聞き手は、浜菜みやこさんが務めてくれました。

■今月の一冊■
この番組では、毎回、書評コーナーも設けることになりました。
一か月の間に私が読んだ本の中で「これは！」と思った本を取り上げ、紹介するコーナーです。
第一回目に取り上げたのは宮崎学・小林健治『橋下徹現象と部落差別』(にんげん出版)です。

中島岳志

〓〓〓 以下、当日Ust配信した際の一部アーカイブです 〓〓〓


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