一冊の本をつくるために必要なものとは
精神科医であり、作家でもある春日武彦さんと平川克美のシリーズ対談!
喫茶店の店主と作家でもある精神科医との日常の些細な「無意味」な出来事から、事件、災害、政変など社会や文化、文学など幅広い分野にわたる語り合い。
今回は医学書院の編集者・白石正明さんがゲストで登場!
テーマは「度胸」
人生において何かを成し遂げようとする時に必ず訪れる困難や不安。
それでもその困難を乗り越えて実行させるものは、その人間の「思い」や「勇気」「決断力」そして何より最後は「度胸」ではないしょうか?
人生の逆境や転機、何か大きなプロジェクト、人間関係や日常生活においてさえ必要となるこの「度胸」について、今回は改めて考えてみたいと思います。
今回はゲストに医学書院の傑作「ケアをひらく」シリーズを立ち上げた、編集者・白石正明さんをお迎えします。
あらゆる可能性を含んだ「ケアをひらく」というシリーズを立ち上げ、國分功一郎『中動態の世界』や川口有美子『逝かない身体』、東畑開人『居るのはつらいよ』などで小林秀雄賞、大宅壮一ノンフィクション賞、大佛次郎論壇賞など、数々の賞作品を世に送り出してきた白石さん。
数多くの才能溢れる新しい書き手を発掘するその力は、編集者としてのリサーチや直感などさまざまな要素が関与しつつ、そこには必ず「度胸」という要素も必要だったはずです。
「編集者に必要なのは“妄想”と“度胸”だ」と言われる春日武彦さん、そして白石さんの編集で自身も『俺に似たひと』という本を書いた平川克美。
今回は二人で編集者・白石正明に迫りながら、三人で「度胸」について考えてみます。
・白石正明が編集を担当してきた二人の本について
・本をつくること、作家を見出すことは度胸がないとできないこと?
・出版社が新しい才能を見出し、育てる時代ではなくなった
・受賞確実だと思われていた平川克美『俺に似たひと』
・一冊の本をつくることに度胸は必要か
・春日武彦が調子が悪いときに頼るのは薬と占い師?
・屈託が全くない内田樹と屈託しかない春日武彦
・平川克美はfearless?
・「ブルックリンの古い印刷工場を改装して住んでいる辛辣なコラムニストの家」に住む春日さん
・出版することに対する不安
・お互いの第一印象
・書かれていないことへの批判は批判ということはできるのか
・本はある一部分を切り取り、その鮮やかさで勝負するもの
・ソーシャル・エディティングが成功した『俺に似たひと』
・当事者が書くことを常識でまとめないこと
・どのようにして才能を見出してきたのか
【質疑応答】
・病気の人の気持ちがわかるセンスはどこから来ているのか
・坂本龍一への印象や思い出
・「ケアをひらく」シリーズを立ち上げるまでの白石さん前史について
などなど
喫茶店の店主と作家でもある精神科医との幅広い分野にわたる語り合いをぜひお楽しみください。
※この番組は2023年7月22日に隣町珈琲にて収録しました。
《携帯電話・スマートフォン(iPhone、Xperia等)、通信機能内蔵タブレット(iPad、GALAPAGOS等)、通信機能内蔵音楽プレーヤー(iPodTouch等)等へは「ダウンロード及び保存」はできません。お手数ですがパソコンでダウンロード後、お手持ちのデバイスへ同期頂き、お楽しみください。》