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中島岳志の
「月刊 中島新聞」2013-5月号 ゲスト:いとうせいこう(全巻セット)
価格:¥367
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「月刊 中島新聞」2013-5月号 ゲスト:い… |
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最近の大手メディアは、「わかりやすさ」と「単純化」の区別がつかなくなっています。複雑な問題を「YESかNOか」「賛成か反対か」といった二分法に還元し、「スピード感」を演出することで拙速に答えを出そうとしています。
「月刊 中島新聞」では、「単純化」と「スピード感」に徹底的に抗いたいと思っています。
敵を見つけバッシングし、あっという間に忘れてしまう現代に、異なる視点を導入したいと思っています。
本当のわかりやすさとは何か?
今、じっくり考えてみなければならないテーマとは何か?
なかなか大手メディアが取り上げないテーマに切り込みながら、今最も話を聞いてみたいゲストをお呼びし、議論を深めます。
* * * * *
今回のゲストは、いとうせいこうさん。今年3月に16年ぶりの小説『想像ラジオ』が出版されました。
作品のテーマは、震災と死者。この問題は、3・11以降、私もずっと追求してきたテーマです。
震災直後、私は共同通信配信の「論考2011」という連載に、「死者と共に生きる」という文章を書きました。二人称の死は、大切な存在の喪失のように思えるけれども、実は死者との出合い直しこそが重要なのではないか、と問いました。
私はとても孤独でした。世の中には「がんばれ」「絆」「安全です」という空虚な言葉があふれていました。私には、どうしても日本全体が「多弁という失語状態」に陥っているように思えました。そんな中、被災地で呆然と立ち尽くしている人々に対して、私が言葉を紡ぐとすれば、どのような表現があり得るのかを考えました。その結果が、「死者と共に生きる」という文章でした。
「オカルトだ」と言われることを覚悟しました。多くの反発が寄せられるだろうと思いました。しかし、予想に反し、被災地からは多くの肯定的な反響をいただきました。私は、密かに安堵し、また逆に勇気づけられました。
そんな中、いとうさんが死者をテーマにした作品を発表しました。私は、本当にうれしく、また真の意味で孤独感から解放される思いでした。『想像ラジオ』は、私が論理的には書くことができない領域を、見事に表現している小説でした。文学は荒唐無稽なシチュエーションを設定することで、現実以上の現実を描き出す作用があります。いとうさんの作品は、そのような文学の力を私に思い出させてくれる名作でした。
『想像ラジオ』では、作品中に音楽が流れます。ラジオのジングルも流れます。しかし、その調べはすべて、読者の想像にゆだねられます。いとうさんは、作者に作品を還元せず、作者の唯一性を解体しています。そして、作品を読者の想像力との共作として成立させようとしています。
作者が小説の正しい解釈を一元的に所有することなどできない―――。
そんな強いテーゼが、作品を他者に開き、読者を巻き込んでいきます。そして、その中で喚起される「想像」こそが、私たちが死者と出会い、共生する回路となるのです。
番組では、いとうさんと「死者」という存在について、じっくりとお話ししました。また、冒頭では小平の住民投票についても、お話をお伺いしました(放送日は、住民投票の直前でした)。
いとうさんの話は、本当に迫力がありました。いとうさんが、なぜ16年間、小説を「書けなかったか」についても、率直にお話しくださいました。
いとうせいこうファンのみならず、多くの人に聞いていただきたい番組です。本当に内容の濃い1時間半です。是非、お聴きください。
冒頭の「今月の時評」のコーナーでは、橋下氏の「従軍慰安婦」発言について、お話ししました。
中島岳志
〓〓〓以下は2013年5月23日、Ust配信時の一部アーカイブです〓〓〓
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中島岳志(なかじまたけし)
1975年2月16日生まれ、大阪府出身。
北海道大学大学院法学研究科・公共政策大学院准教授、
専門は南アジア地域研究、近代政治思想史。
著書に『中村屋のボース―インド独立運動と近代日本のアジア主義』『秋葉原事件 加藤智大の軌跡』など多数を執筆し、
共著に森崎和江との『日本断層論―社会の矛盾を生きるために』、西部邁との『パール判決を問い直す「日本無罪論」の真相』など多数有る。
公式ブログ http://indo.to/nakajima/
ツイッター https://twitter.com/nakajima1975
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いとうせいこう(いとうせいこう)
1961年、東京都生まれ。
早稲田大学法学部卒業後、出版社の編集を経て、音楽や舞台、テレビなどの分野でも活躍。
1988年、小説『ノーライフキング』でデビュー。
1999年、『ボタニカル・ライフ』で第15回講談社エッセイ賞受賞。
他の著書
『ワールズ・エンド・ガーデン』、『ゴドーは待たれながら』(戯曲)、『文芸漫談』(奥泉光との共著、後に文庫化にあたり『小説の聖典』と改題)、『Back 2 Back』(佐々木中との共著)ほか
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