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ラジ街/ラジ街プラス1
ラジオの街で逢いましょう 第243回
岡野眞治×津田大介『岡野眞治「はかるひと」60年の今』(2/2)
価格:¥367
「ラジオの街で逢いましょう」Ust生配信
ゲスト 岡野眞治
ホスト 津田大介(@tsuda )
アシスタント 浜菜みやこ (@hamamii )
原発事故から二ヶ月経って放送された『ネットワークで作る放射能汚染地図』をご覧になった方は多いのではないだろうか。放射能汚染が国の想定した20キロ、30キロという同心円では決してなく、まだらにホットスポットが点在していること、放射能が流れ落ちた地域へわざわざ避難して暮らした人々の姿や動物や田畑とともに暮らして来た人々の無念が浮き彫りになった。
その番組で、木村真三氏(放射線衛生学研究者・独協大学准教授)とともに、4月末から福島2000キロを走破し、先生が開発された、現地の映像とスペクトロメーターが連動する装置で詳細な汚染地図を作り上げた。
同行したNHK取材班のデイレクターは、先生のことを「はかるひと」と評する。原発事故から1月後のある日、先生とNHK取材班は、通常の1300倍の強い放射能が観測される福島原発の一号機正門前で、ガードマンと相対した。
怒鳴られ、すっかり萎縮して沈黙する取材班に84歳を超える岡野先生が、いつもと変わらぬ声で言われたそうだ。
「中に入れそうかなぁ?」
放射能測定器から目を放さない老科学者は、このまま原発構内に入って計測を続けようと意気軒昂だったそうだ。
「はかるひと」岡野先生の口癖は、「行ってみなけりゃわからない、はかってみなけりゃわからない」。
今回、60年間一日も欠かさず放射能を測定なさっている鎌倉のご自宅へ伺い、先生の測定ルームを拝見。
また、さまざまな測定器を比べたり、内部被曝量を先生のスペクトロメーターで測りなから、「放射能とのつきあいかた」を伝授していただいた。
測定器を持っていざ測ってみても、その数値をどう判断すればよいかわからなくなる。基準値より高高ければどうしたらいいのか。測定値についての考察や判断は、もはや日々の生活についてまわり、時に疲労感が押し寄せる。我々は、放射能と日々つきあって生きて行かねばならない。まるで、究極の毒をまかれたような、絶望感が時に気持ちを覆う。そんな中、この不安から解放され、ともに行きて行く手だてをみつけるには、まずは放射能とは何かを知らねばならない。
測定器が測定した放射線の中身は何か。
核種の性質や線の強さ、自然放射能の存在、
正しい測定の仕方、判断のしかた、心構え……。
今後早急に、こうした放射能測定リテラシーの確立が求められるだろう。
その先導を、科学者として豊かな経験と深い知恵を持つ岡野眞治先生に伺うことができた。
情報の海には多くの魚が浮かんでいて、いったいどれを釣ればよいのかわからなくなる。名人は、食べられる魚と釣り方をよく知っている。その知恵を持つ目利きこそが、今、必要なのだということを、岡野先生の姿は物語っている。
※このコンテンツは常にノイズが流れていますが、これは岡野先生のご自宅にあるスペクトルメーターがカウントしている音です。お聞き苦しい点があるかと思いますが、あらかじめご了承ください。
番組の前半はこちらでお聴き下さい!!(無料です)
http://www.radiodays.jp/item/show/200831
今後も番組へのご意見募集中。メールで「i@radimachi」若しくはツイートで「@radimachi」宛へお寄せください。
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岡野眞治(おかのまさはる)
1926年神奈川県鎌倉市生まれ。45年、電波科学専門学校(現東海大学)に入学。48年、科学研究所(現理化学研究所)に入所。ペニシリンの研究、毒物の研究を経て、放射能測定の研究の道に入る。科学技術長官賞を二度受賞。60年にわたって、ビキニ環礁、チェルノブイリ、原子力艦の放射能漏洩を探るため佐世保や横須賀へ、そして福島へと、日本に留まらず各地の放射線状況をご自身が開発した測定器で詳しく調査、測定。業績は世界的に高く評価されている。
このアーティストの作品(全2件)
試聴 | タイトル | 出演者名 | 価格 |
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津田大介(つだだいすけ)
ジャーナリスト/メディア・アクティビスト。ポリタス編集長。1973年生まれ。東京都出身。早稲田大学社会科学部卒。早稲田大学文学学術院教授。テレ朝チャンネル2「津田大介 日本にプラス+」キャスター。J-WAVE「JAM THE WORLD」ニュース・スーパーバイザー。一般社団法人インターネットユーザー協会(MIAU)代表理事。世界経済フォーラム(ダボス会議)「ヤング・グローバル・リーダーズ2013」選出。メディアとジャーナリズム、著作権、コンテンツビジネス、表現の自由などを専門分野として執筆活動を行う。近年は地域課題の解決や社会起業、テクノロジーが社会をどのように変えるかをテーマに取材を続ける。主な著書に『情報戦争を生き抜く』(朝日新書)、『ウェブで政治を動かす!』(朝日新書)、『動員の革命』(中公新書ラクレ)、『情報の呼吸法』(朝日出版社)、『Twitter社会論』(洋泉社新書)ほか。2011年9月より週刊有料メールマガジン「メディアの現場」を配信中。
あいちトリエンナーレ2019芸術監督(2017~2020)を務める
著書に『情報の呼吸法 (アイデアインク)』『Twitter社会論 - 新たなリアルタイム・ウェブの潮流』、共著に『未来型サバイバル音楽論 - USTREAM、twitterは何を変えたのか』ほか。
公式サイト:音楽配信メモ(http://xtc.bz/)
Twitter ID:@tsuda
Ustチャンネル:http://www.ustream.tv/channel/tsudacast
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