九　木多康昭の巻（全巻セット）

世の中の地雷を踏み続ける理由が明らかに！

『喧嘩商売』の、今までの格闘漫画にはないアイディアに富んだ「何でもあり」の戦いが、「リアル」だと評判の木多康昭さん。しかしその本筋のストーリーとは別に挿入される唐突なギャグ展開が、読者を混乱させ、また別の注目を浴びる要素となっているのも事実です。数々の苦情・抗議をものともせず、時には休載の危機に遭いながらも、漫画に実在の人物（にそっくりな人）を登場させて戦い続ける木多康昭さんの真意とはなんなのか。さらに今回は格闘漫画ということで『紙のプロレス』のライター、橋本宗洋さんも急きょ参戦。『喧嘩商売』の技をより深く掘り下げていきます。町山さんによるブルース・リーの『死亡遊戯』や『ロングストリート』の小ネタもお聞き逃しなく。


■1.そのまんまで休載の危機？
限りなく実在の人物に近いキャラが登場する木多ワールド。漫画家の冨○義博、元ス○ップの森君、そして森本○オ……。編集部をハラハラさせるその行為は、ついにある有名漫画家や県知事の登場で、休載の危機を迎えることとなってしまいます。

■2.ギャグとストーリーのバランス
少年ジャンプでの初連載作品『幕張』の唐突な幕切れは、打ち切りではなく、自ら決断したものだと木多さん。そしてそのとばっちりで『ジョジョの奇妙な冒険』にふりかかった、荒木飛呂彦も知らない火の粉とは？　『代表人』のラストはまるで『死亡遊戯』だと町山さん。

■3.卑怯vs外道の戦い
『喧嘩商売』の金田戦は「漫画史上これだけ汚い戦いを見たことがない」と町山さんに言わしめるほど。木多さんは「卑怯対外道の戦い」を描きたかったのだと語ります。そして木多さんはなぜ世の中の地雷を踏み続けるのか、その理由も明らかに。

■4.『喧嘩商売』の構想は全部できている！
『喧嘩商売』の息詰まる戦いは、格闘マニアのあいだでもリアルだと評判。その技のヒントは意外なところにありました。主人公と壮絶な戦いを繰り広げる金田のモデルはやはりあの「魔王」？

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