太宰治もうひとつの世界～明るみ軽み（下）

生誕１００年　ほんとうは明るい太宰治の世界！

代表作「人間失格」、自殺など、暗いと誤解されている太宰治。しかしその作品の基調は、明るみ軽みと形容される、ほんとうは明るいエンターテイナーだったのです。太宰治作品の朗読で、定評のある原きよが、読んで気持ちよく、聴いて楽しい作品を厳選してお贈りします。これはその（下）巻セットです。

５．「満願」
初出：昭和13年 (1938) 9月　

作品の執筆時、伊豆でひと夏を過ごしたときに、足の怪がきっかけで医者夫婦と仲良くなる。そこに通院する清潔で若い「奥様」を知る。

６．「女生徒」より一部抜粋
初出：昭和14年 (1939) 4月　

ある少女の5月1日の起床から就寝までの一日が、太宰お得意の女性独白体で書かれている。

感受性豊かな少女の気持ちが軽妙な文章で表現され、思わずふっと笑いたくなる箇所も。

７．「愛と美について」より一部抜粋
初出：昭和14年 (1939) 5月　

退屈しのぎに、皆で物語を連作する家族・・・今夜は、老人を主人公にした甘い愛情豊かな綺麗な物語をと、まず末弟が口を切る。　主人公は、年老いた数学博士。さて、その甘い物語は？

８．「チャンス」より一部抜粋
初出：昭和21年 (1946) 7月

「恋愛はチャンスでなく意思である。」筆者は、自身の体験談を交えながら、チャンス説を否定する。　朗読部分は、雀焼きに阻まれた？　恋愛についての箇所。果たして、太宰の唱ええる恋の最高の姿とは？

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