8．愚　―私のオロカな部分　（原作　　山田風太郎、色川武大、田中小実昌）

愚かさを語るには、教養がいるんだね。

【構成・解説】　関川夏央　(小説家)
【原作】　　　　山田風太郎　(小説家)
【原作】　　　　色川武大　(小説家)
【原作】　　　　田中小実昌　(小説家)

近・現代の日本の名作エッセイを網羅した作品社『日本の名随筆』から、選りすぐりの作品を極上の語りにのせてお送りするシリーズ第8巻。

「人間はときに愚行を犯すのではない、一生そのものが愚行で充満しているといったほうが至当である」（山田風太郎）。けれども人間の愚行をときに客観的に見つめ、ときに自嘲的に語るには、教養とユーモアが不可欠であるようです。
戦中戦後を生きた3人の物の見方、愚かさという名の賢さについて、作家の関川夏央が愛をこめて語ります。

【収録作品】
●山田風太郎　「私のケチな部分」　　　　　（朗読：脇坂京子）
　『甲賀忍法帳』著者の知られざるこの癖は、善行か、愚行か？
●色川武大　「劣等生の弁―の章」　　　　　（朗読：植山直雅）
　『麻雀放浪記』のアンチヒーローの、愚かしくも愛しき少年期。
●田中小実昌　「バカバカしいおはなし」　　（朗読：金子あづち）
　娘の大学受験。でもこの家の様子はちょっと違います。

作品社刊『日本の名随筆』本巻60　山田風太郎編「愚」より

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