平川克美 著者と語る　第十九回　ゲスト　伊藤亜紗

「利他」とはなんなのか？

隣町珈琲ブックレビュー対談 平川克美「著者と語る」第19弾開催！

今回は東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授で美学者の伊藤亜紗さんをお迎えします。
伊藤さんは2020年から東京工業大学で行われた「利他」の研究メンバーの一人であり、利他はどんなときに起こり、その背後にはどんな仕組みがあり、歴史的にはどんな背景が潜んでいるのか、という研究を進めて来られました。
その中で「ぼけ」が利他を考える上で重要なヒントを与えてくれると直感し、福岡の「宅老所よりあい」の代表の村瀬孝生さんとの対談や往復書簡をコロナ禍で重ねてこられました。今回その往復書簡の連載を加筆修正して刊行された『ぼけと利他』をテーマに平川克美が伊藤亜紗さんと初の対談を行います。

伊藤さんは平川克美の著書『共有地をつくる』の書評を書かれた縁もあり、「共有地をつくる」ということ、非私有と利他の関係などなど、話は広く、深く展開していきそうです。
ぜひお聞きください。


・「共有地をつくる」の書評を書いていただいた伊藤亜紗さん
・「利他」の先行研究はあるのか
・利他に必要な「うつわ」と漏れるという要素
・存在のありようにこそある「利他」
・ヴァレリーが言う詩と散文の違い
・ 共同研究をやる中で感じる脳が繋がる感覚
・人間の多様性とはなんなのか？
・多様性という言葉が生み出す分断
・一つの言葉に含まれる両義的な意味
・逃げないという責任を負う大家という存在
・「小杉湯」からみる今の銭湯事情
・共有地としての銭湯の入浴料が意味するもの
・利他と深い関わりがある「水」
・今動きつつある新しい「贈与」の動き
・しょうがなく「利他」という考え方

［質問コーナー］
・なぜ日本では「寄付」が根付かないのか？
・バカな人が居づらい現代の処方箋は？
・利他のデザインとは？
・将来を担う若い人に利他を伝えるには？

等々

（この番組は2022年11月9日、隣町珈琲にて収録しました）

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