枡野浩一×小田嶋隆「ラジオの街で逢いましょうプラス１」

“詠み人知られ”てこそ伝わる実感

[プラスワン] では、先頃立ち上げた「枡野書店ラジオ劇団」旗揚げ公演とツイッター上の「匿名について」の論争を検証。

「名前を伏せて人を批判するのは非対称的で、ちとずるい感じ」と枡野さんが主張すれば、「“匿名”状況とは透明人間装置、またはサングラスをかけた時の言動に似ている」と小田嶋氏。結局、結論には至らなかったけど、社会に根ざす深い深い現象であることがわかりました。

そして、匿名の反対である“名前”と“顔”。「言論と、発する人は分けられるべきというのは、本当は違うんだよ、理想としてはわかるけどね」とスタジオ内が一致。たしかに、小田嶋氏からポンポン飛び出すマルクスの言葉、ニーチェの格言に、たしかに納得してしまっている自分は否定できませんでした。

ほんと、言葉って、なんでしょうね?


では最後に、枡野さんの一首を

切り売りと　いうよりむしろ　人生の　まるごと売りを　しているつもり
(講談社文庫『結婚失格』収録作「夢について」より）


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