田中宇の「世界はこう読め！2009-１月号」4

世界のニュースから垣間見える金融危機後の世界

収録は世界金融パニックがいよいよ実体経済に深刻な影響を及ぼし始めた12月18日に収録されたもの。このシリーズ第三回目は田中節炸裂。

まず、この度の金融崩壊とはなんであったのかを、9.11以降の世界の動きの中で田中流に解析する。今回の金融パニックの背景には、世界を米国の一極覇権主義から多極化した新秩序へ移行させようとする政治的な意図があるという田中史観が展開される。第二次世界大戦以後、大掛かりな世界大戦は起こりえないだろう。というのは、すでに諜報、陰謀の世界でそれが繰り広げられているからである。そもそも9.11の事件には、英国イスラエル、つまり軍産複合体の陰謀が働いていた。それから八年間の間に起きたことは、多極主義者、隠れ多極主義者による世界構造転換への策謀と、英米イスラエル軍産複合体との熾烈な主導権争いであった。

日本のエスタブリッシュメントは、この世界のパラダイムシフトをまったく読めていなかった。今回の話では、このあたり事情に関して、具体的できわどい話も飛び出す。

さて、経済危機回復のシナリオはあるのか。田中氏は、1ドル75円以上の円高、1ユー度2ドル以上のユーロ高、米国債の買い手は連銀だけ、金が1オンス2000ドルを超える、石油は1バレル70ドルまで戻るような事態が起こり、2009年中にドルが一旦崩壊状態になると予想する。その後、新しい政治的な経済再興の動きが出てくるのではないか。そして、政治的な覇権も終わり、新しい世界のパラダイムが始まるというのである。さて、この新しい世界のパラダイムとは・・・。

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