烏賀陽弘道×モーリーロバートソン「ラジオの街で逢いましょうプラス１」

ダイバーシティでタブーを破る

ホスト　　　　　モーリー・ロバートソン（ @ikebukuro ）
ゲスト　　　　　烏賀陽弘道（@hirougaya）
アシスタント　　浜菜みやこ（ @hamamii ）

「戦争を止めるには、戦争がどうやって起きるのかを知らなくてはならない。」

そう考えた烏賀陽さんは、1992年からコロンビア大学で国際安全保障を学んだ。米国で最も印象的な授業は、世界各国のキーパーソンとなるロールプレイだった。烏賀陽さんはその授業で何を学んだのか。

　今年、破れた書き割りの向こうに露呈したものは何だろう。おそらく、ものごとの両義・背中合わせの実存ではないだろうか。過密な中央と過疎の地方、豊かさと貧困、極右と極左、蔑と過剰な賞賛、ユートピアとディストピア…。つまり、光と闇。闇を忌む慣習が、光だけをみつめ、見ない・聞かない・考えない・言わない日本人の精神構造を作ってきた。

が、もはやそれは通用しない。なぜなら、私たちは何かを引き換えに手放すことで、欲しいものを得て来たことを知ったから。この先、私たちはどうしていくのか。その舟の舵取りは自分たち自身の覚醒にかかっている。忌んできたタブーをダイバーシティ(多様性)で破り、さまざまなことを水平に並べながら判断し、選択をする。その覚悟が必要だ。

　そのために、メディアが出来ることは何か。

　マスコミが足を踏み入れるこのとない原発から20キロ圏内の烏賀陽さんの取材。廃墟と野生化した家畜。そのフクシマの街の1シーンだけでも十分印象的であり、世界の真実を象徴しているように感じる。

　烏賀陽氏とモーリー氏、ふたりのコラボはトークの時間もさることながら、長大な世界分析の絵巻となった。と同時に、その中で生きて行く日本の、大事な道しるべとなる予感も抱かせてくれた。



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