井上久男 - リーマンショック以降、日本の製造業に何がおきているのか (2/4)

　2008年9月のリーマン・ブラザースの破綻は、世界に大きな衝撃を与えました。日本では、当初は蜂に刺された程度と、当時の与謝野馨経済財政担当大臣が発言するなど、これを軽視する風潮がありました。しかし、米国経済の混乱と、ドル覇権の凋落が明らかになり、円高が進行するにつれて日本経済もまた未曾有の混乱に陥る結果になりました。
　金融崩壊が引き金となった金融不安は、世界の実体経済にも大きな影響を与え先の見えないデフレ下で、磐石の経営を誇っていたトヨタは、真っ先に期間労働者の解雇を発表し、さらには戦後初の大幅赤字を計上しました。
　日本を代表する企業であるトヨタに何が起こったのか、そして現在、日本の製造業の間で何が進行しているのか。
　世界の経済発展パラダイムが大きく転換しようとしている今、製造業の現場ではどのような困難と対峙し、どのような対策が講じられようとしているのか、そして日本の製造業はこれからどうなるのか。
雑誌文芸春秋や、自らの著書で、トヨ タについて経営側と現場の双方に取材し、鋭い見解を発表してきた気鋭のトヨタウォッチャーである井上久男さんに解説していただきます。

※この音源は株式会社ビジネスカフェジャパン主催、「第19回トップマネジメントカフェ」での講演です。

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