18．猫　―しっぽを持った謎　（原作　長谷川四郎、内田百閒、谷崎潤一郎）

猫好き必聴！　文学とじゃれ合う小さなけものたち

【構成・解説】　平出隆　(詩人)
【原作】　長谷川四郎　(小説家)
【原作】　内田百閒　(小説家・随筆家)
【原作】　谷崎潤一郎　(小説家)
近・現代の日本の名作エッセイを網羅した作品社『日本の名随筆』から、選りすぐりの作品を極上の語りにのせてお送りするシリーズ第18巻。

昔からなぜか文学好きは紅茶よりコーヒー、犬より猫を愛するもの。『吾輩は猫である』を持ち出すまでもなく、猫と文学は切っても切れない好相性のようです。家畜にして野獣でもあり、我が道を行くかと思えば愛嬌たっぷりに甘えて見せる。そんな猫の自由な魅力に文学者たちは筆の力で迫ろうとしますが、さて、その成果は？
解説者は詩人の平出隆さん。ご自身ももちろん漱石や百閒に負けない愛猫家です。猫好きなら思わずクスッと笑ってしまう、そして大きくうなずく猫文学の真骨頂をお聴き下さい。

【収録作品】
●長谷川四郎　「猫ノート」　　　　　　　　（朗読：金子あづち）
　古代エジプトから庭の裏木戸まで、千変万化する猫の姿を追う言葉の旅。
●内田百閒　「彼ハ猫デアル」　　　　　　　（朗読：山口容子）
　名作「ノラや」の序章にあたる、野良猫ノラと百閒夫婦のなれそめ談。
●谷崎潤一郎　「客ぎらい　抄」　　　　　　（朗読：那波一寿）
　猫のしっぽは何のため？怠惰で優雅でユーモラスな巨匠の日常をのぞく。

(作品社刊『日本の名随筆』本巻3　阿部昭編「猫」より)

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